何故「奴ら」を助けないといけないの?

こんにちは、如月翔也(@showya_kiss)です。
 今日は福祉論に戻って一つ考えてみましょう。
 Twitter(現X)とかでよくあるお話しとして、「仕事もできないしコミュ障な人間を、どうして会社や福祉で助けて食わせてやらないと行けないんだ?世の中弱肉強食なのだからそのまま食わせればいいのに」というご意見があります。
 今日はそれについて。

まずはじめに

まずはじめに、この意見、それを言っている人が一番「今はギリギリセーフかも知れないけど、今いる問題児を処分したら次のやり玉に挙がる人達」で間違いないです。
 何故かと言うと仕事やコミュニケーションにおいて必要不可欠である想像力に欠けていて、今はビリではないかも知れませんが今のビリがいなくなったら次か、その次あたりはその人です。ほぼ間違いないです。

想像力として足りないもの

まず1つ目として、今問題視されている人は仕事人としては問題なのかも知れないですが、会社から貰おうと福祉から貰おうと関係なく、生きるためにお金を消費しているので、「経済を回す役目」を負っており、そしてそれをちゃんと果たしているのです。
 ウチの会社ではボンクラかも知れないですが、社会においては必要な歯車です。
 そういう「お金を払う側」の存在として、そういう人達には存在する意味があるのです。

想像力が足りなくて笑っちゃうところ

更に、そういう人の想像力が足りなくて笑っちゃう所をお話します。
 計算しやすいように大げさに書きますが、貴方はもしかしたら仕事ができる上位5%で、コミュニケーション能力が高い上位5%かも知れません。
 なので、下位50%を処しましょう。

あれ?貴方の順位10%まで下がってませんか?でも問題ないですね、まだ上位です。なので更に下位50パーセントを処しましょう。

あれ?貴方の順位20%になってますよ?でもまだまだいけます、更に50%を処しましょう。

危ない危ない、貴方の順位40%ですよ。
 ちなみに、今の段階でもう一回処すと、次の貴方の順位は上位80%、逆に言うと下位20%になりますが、続けますか?
 続ける・続けないという判断を貴方ができる立場にありますか?

こういうチキンレースって、始まったら「やめる」判断は参加者にはできないんですよ。もう動いてしまった地獄の歯車は止まりません。
 どんなに上位にいてもトップ1でない限りは止まらない地獄の歯車に巻き込まれる運命なのです。
 そう遠くない未来に巻き込まれるとわかっている地獄の歯車につながるコンベアに、自分を含めみんなを乗せたいですか?

セーフネットはいつ使うかわからないので残しておくべきものなんです

まあ今の計算は流石に大雑把だったんですが、貴方が通勤中にトラックが突っ込んできて仕事ができない身体になったり(しかも相手が個人営業かつ死亡で保険も入っていなかったりした場合)した時、貴方は今まで馬鹿にしてきたセーフネットに乗らないと生きていけないのです。
 更に言うとセーフネットって究極的に言うと「互助」を全て含むので、「私はセーフネットに乗っていない」という人は病院で保険証も使っていないという事ですし、誰かが整備した道を歩いていないという事ですし、水道ではなく自力で引いた井戸水を使って生活しているという事になるのです。
 こういう部分を含めて「セーフネット」というのは「弱者を生かす」ものなので、実は弱者だけを生かしているわけではないですし、セーフネットの恩恵に預かっていない日本在住者もほとんどいないんですよ。
 そこを想像できるようになってからお話しましょうね。

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如月翔也

 ガジェットとAppleとTRPGが大好きな中年男です。文章をとにかく書くのが好きなので毎日のように色々なブログで文章を打ちまくっています。もし何か心に引っかかるものがあれば私のTwitterをフォローして頂けると更新情報が流れます。